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こんにちは。石川です。
このエントリをご覧いただくにあたり、私の立ち位置というか前提をご確認いただきたいのですが
○長年のMacユーザーです(長年のWindowsユーザーでもありますが)
○地球上で最も好きなソフトウェアはAdobe Illustratorです
○Photoshopも好きです。DreamweaverもFireworksも好きです
○Movable Typeというブログエンジンのポテンシャルを買っています。企業Webサイト構築において、適している場合は依頼主に勧めています
○米SixApart社の成り立ちなどについて、とても好ましく思っています
でですね。
アイタスはシックス・アパートのPronet会員、いわゆるパートナー企業だったのですが、今年2月の更新時期に契約更新をしませんでした。
MTというブログツールは良いのですが、どうもシックス・アパートという会社のスタンスがピンと来なかったのが大きな理由となっています。
「ピンと来なかった」のはなぜか?
たとえば、シックス・アパートは、会社への問い合わせを電話で受け付けていませんでした。
シックス・アパートのWebサイトには、すぐ見つけられる場所に電話番号が記載されていませんでした。
※現在、同社サイトの[ABOUT US]には電話番号が記載されています。
当社では「シックス・アパートって電話で話できないんだ」と話題になっていました。
一緒にMTをプラットフォームとして盛りあげていこうというパートナー企業に対しても、当社が契約している期間に限ったとして、問い合わせその他はメールフォームからと常に要求されていました。
当社もネットの会社、Webの会社ですが、電話が使えないと仕事になりません。
メールばんばん使う会社ですが、電話も必要です。
メールでのビジネスコミュニケーションに長けているからこそ、その限界や問題もわかっており、当然、やり取りする内容によっては電話を使います。
シックス・アパートとのビジネスを進めようとすればするほど、こんなささいなところから、違和感が発生してしまいます。
皆さんのビジネスにおいて、電話で話ができない取引先を想像してください。
【ご注意】現在のシックス・アパート社サイトには電話番号の記載があり、おそらく電話で仕事の話もできるのでしょう。が、当社がMTに注目し、シックス・アパートに問い合わせをしたり、パートナー企業として契約を交わしていた当時は、電話が使えなかったのです。
こんな事例もあります。MTはバージョン3台になってからセキュリティホールを埋めるためのバグフィクス、マイナーバージョンアップを何度か実施しています。
これをパートナー企業であるPronet会員が知るのは、一般のかたと同じタイミングです。
「バグフィクスのアップデータを用意しました」と一般に公開するということは、「現バージョンにはセキュリティホールがあります」と同義です。
悪意のある者も注目します。
企業にMTをすすめて導入してもらっている制作会社は、可及的速やかに対処しなければなりません。すでに広く知られてしまっているのですから。開発元のアナウンスで。
当社でも、他の業務をすべてストップし、各クライアントへ連絡を取っていました。
一体、シックス・アパートにとって、パートナーとは何なのでしょうか。
MTは優れたソフトウェアなのですが、その開発元であるシックス・アパート社とは、適切な距離を保つべきだと考えました。
つまり、当社の依頼主に対して、常に複数の選択肢を提供できるよう、MT一辺倒ではない状態を保たなければならないと考えたわけです。
MTを気に入っているだけに、残念な話です。
そんなこんなで、さて、今回のバージョン4の発表。
MTをカスタマイズして企業Webサイトを構築している制作会社の一社として、ちょっとした疑問点・今後の動向を見守りたい(紋切り型ですね)事項がいくつかあります。
以下それらを列挙しておきます。
□基本ライセンスパック(1サーバー・5ユーザー)の価格が31,500円から52,500円へ変更。税抜きで2万円アップ
MTをCMSエンジンとして採用するサイト構築案件は、おそらく数十万円〜200万円程度、いって300万円台が多いと思われます。
この価格変更が、MT普及にどのような影響を及ぼすのか、今後の動向を(以下略)。
現在の31,500円でも、企業によっては「えー、じゃあ、無料で使えるプラットフォーム無いの?」と考えるところがあります。
当社では多くのケースで「31,500円使っていただいてもMTのほうが良いですよ。なぜなら〜〜」と説明していました。
全体予算の中からこのMTライセンスフィに充当するのですから、当社への実入りは減るのですけれど。それでも。
それがさらに2万円アップ。
単純にいえば、制作会社に入ってくる利益が2万円減るわけです。
他のプラットフォームへ流れる層・案件が今後増えていくのかもしれませんね。
MTのビジネス応用が広く普及してきたのは、カスタマイズを引き受ける多くの制作会社があってこそとは、もしかしたらシックス・アパート社は考えてくれていないのでしょうか。
なんとなく思い浮かぶのは、Macが好きだからと開発がんばっていたデベロッパー各社をないがしろにし、振り回した結果、どこからも相手にされなくなっていったAppleの過去の姿です。杞憂でしょうかね。
マクロメディアが開発・販売していたWebサイト制作アプリケーションのDreamweaverとFireworksは、機能がこなれてきたバージョン2の頃から、その使い勝手の良さと戦略的な販売価格が効いて、業界で広く普及しました。が、Adobeに買収され、今ではたいへん高額な製品となっています。「しかたがないからバージョンアップ費を泣く泣く支払う」対象です。このようなビジネス手法と、SixApartのある種ロマンチックとも言えるような創業時の話とを並べたときに「こういうやりかた、シックス・アパートにはしてほしくなかったなー」と思うのは、私が甘ちゃんだからでしょうか。
人は、そのような「思い」もビジネスに託していると思うのですがね。
シックス・アパート社自体のプレスリリースでは要領を得ないところがあったので、各情報サイト等も見回りました。
http://www.itmedia.co.jp/news/...
この記事によると
□旧バージョンのサポートは来年7月末まで。
これまで何度か、MTは旧バージョン、つまりバージョン3.xにおいて、セキュリティ上のバグフィクスを実施しています。
今後もセキュリティを保持するためのバージョンアップを必要とする可能性は高いでしょう。
MTに限らず、ネット上で扱うソフトウェアにはついて回ることです。
「現在のインストール数は個人が約50万、法人は数万規模」(上記リンク先より)と普及しているバージョン、要は、今、MTで構築しているサイトは、来年7月末以降、セキュリティ上「開発元が責任を取らない」サイトとなるわけです。
「旧バージョンのサポートは来年7月末まで」というのは、そういうことではありませんか? ちがっていましたら訂正しますのでご指摘ください。
MTを採用した数万オーダーの法人各社は、ライセンス数に応じたバージョンアップ費を支払うか、他のプラットフォームへ移行するかを、来年7月末までに決断しなければなりません。
マイクロソフトがOSのサポート期限を切り、ユーザーから大ブーイングを受けた事例をご記憶のかたもいらっしゃることでしょう。マイクロソフトはユーザーの声を反映し、サポートを5年延長しています。
これは、プラットフォームを提供している企業として、適切な処置だったと思われます。
MTがブログの世界標準、デファクトスタンダードであるとシックス・アパートが自認しているのであれば、約1年で現行バージョン(シックス・アパートは「旧バージョン」と表記していますが、現在、世にあるすべてのMT使用サイト<個人約50万・法人数万>はシックス・アパート社が言うところの「旧バージョン」であるバージョン3以下です)のサポートを終了するという姿勢が、ユーザーに受け入れられるかどうか、今後の動向(以下略)。
http://web-tan.forum.impressrd.jp/...
この記事によると
□従来はプラグイン単位での機能追加に対応していたが、特定の目的に合わせた拡張機能をパック形式で提供する。これにより、カスタマイズのコスト削減などが可能になる。
「カスタマイズのコスト削減になる」。素晴らしい。
ところで、MTのポテンシャルを認め、企業に活用をすすめ、実際に企業WebサイトでMTが使えるようにカスタマイズしてきた各制作会社は、MTを売って利益が出ているわけではありません。
カスタマイズ料が、制作会社の売上です。
MTのカスタマイズができるところは、Webサイト制作会社のなかでも、それなりに技術力があるところです。
技術力のある会社が、自分たちの売上にはつながらない製品を今後もCMSの選択肢としてクライアントに提案し続けるのかどうか、今後の(以下略)。
他に、いくらでも、その技術力を活かして、正当な対価を得られるCMSプラットフォームがあります。
実際に多くのクライアントと接する制作会社が、どうしてもMTでなければならない理由はひとつもありません。
http://www.itmedia.co.jp/news/...
この記事によると
□今後は、サードパーティーが拡張パックを構築できる仕組み作りも検討する。
順番が逆では無いかと非常に疑問を感じます。
MTは、ぶっちゃけ、そのままでは企業Webサイトの要求には応えられません。
それをカスタマイズしたり、プラグインを開発したりして、ビジネスにも使えるように盛りたててきた、支えてきた、プラットフォームを育ててきたのは、多くのサードパーティです。
シックス・アパート社は、そのへんをどう考えているのでしょうか。
これまでの多くの協力者へのケアは後まわしにしても良いというのが、シックス・アパート社のビジネスにおけるスタンスなのでしょうか。
そうだとしたら、悲しい話だと思います。
さらに詳しい情報が出てくるなどして疑問が解決しましたら、またエントリで触れることもあるでしょう。一方、さらに新たな疑問が出てくるかもしれません。
私の疑問の多くが誤解であり、SixApartの成り立ち同様、同社が多くの人々から支持され続ける、愛される企業文化を持っている会社であることを願っています。
このエントリを通じて皆様にお伝えしたいのは、自分たちが高く評価しているものであっても、手放しにそれをクライアントに勧めることはないという当社アイタスの『慎重さ』についてです。
大切なご予算を投資していただくWebサイト案件。お任せいただくからには、責任のある仕事を心がけたいと思います。
<石川@アイタス>
MovableTypeのラインセンスがGPL化されることが意外と知られてない/理解されてないらしい [Web屋のネタ帳] (2007年6月19日)
Movable Type オープンソースプロジェクト。 [Junnama Online (Mirror)] (2007年6月19日)
自分の都合とオープンソースは相容れない。 [Junnama Online (Mirror)] (2007年6月21日)
Movable Type 3のサポート期限での議論にみるウェブ屋としてのプロ意識というもの [行動記録] (2007年6月23日)
>ていうか電話じゃないと伝わらないニュアンスってもんがっ!
そうなんですよね。話せばわかるってことがあります。
電話サポートが欲しいという需要は確かに有るかもしれませんね。
だとすると電話サポートを1インシデント33390円とかで提供すれば良いのかな? 年間安心パック5インシデントなら166950円ってところで。
「適正な対価を支払えば対応するよ」ということなのであれば、
それはそれでいいと思うのですが、
必要に迫られて6Aさんとやり取りすると
(そしてそれはメールなのですけども)
「ううう。頼むぞ……」と思っちゃう
場面があるんですよ。
そのような現状の対応力で有料電話サポートと
したときの顧客の評価は、これまたそれ相応に
なるであろうことは、想像に難くありません。
MT気に入ってるんで、もう少し対応力を
つけてくれというのが、MTをウチの顧客にも
薦めている私の切実な願いです。
電話連絡先が明記されていないソフト会社は
嫌ですね。かなり嫌。
でも実際多いです。
エンドユーザーが年間保守に加入しても
サポートは問い合わせはメールかFAXのみ。
これはかなり不安材料です。
電話してもつながらないサポートセンターも困りますけど
電話できないのはどうにもこうにも嫌。
ていうか電話じゃないと伝わらないニュアンスってもんがっ!