しんとと、しんとと。

Web活用備忘録

2008 年 6 月 3 日

こんにちは。今スグ試せるWeb活用研究会の石川です。

今回は日記です。

○待ち人来ず。どうしようもない。

○一年近く不義理を続けている某社Aへアポなし訪問突撃隣の晩ご飯！　不在orz

○ふと思いたって某社Bへ差し入れに。ミスタードーナッツ。事後、ニュースを見て盛大に吹いた。B社さん、偶然ですから。

○社外の人にスタッフをほめられる。これは効く。これ以上嬉しいことはない。というわけであそこの営業パーソンは社長殺しだ。用心しなければならない。

○現時点での我々の敵についてスタッフへ解説。敵は同業者ではない。敵は意外なところから我々をすでに包囲済み。戦況としてはすでに詰んでいる。勝てないまでも負けないためには、歩き回る・接近する・1対1の戦場へ動く。ランチェスター戦略。竹田ヨーダの教えを思い出せ。

○顧客某社C案件の仕込みがてらウォッチしている某社D。知れば知るほど凡事徹底に努めていて感心させられる。ここは本物だ。この会社がいかに素晴らしいかを具体的に書き私は貴社のファンだとカミングアウトしたいのだが、顧客某社Cの手前それはできない。D社が実施していることはWeb2.0・CGM・クリエイティブコモンズといったものとは本質的に対極にあり、言ってしまえば古典的。聞けば「なんだそんなことか」といったものばかりだ。しかし、そういったあたりまえのことを徹底できるところこそ生き残る会社だと強く思う。実際に凡事徹底できているところは稀。そこにしびれる憧れる。

○Movable Type 4.2について制作スタッフと立ち話。MT3からMT4へのバージョンアップにおけるポイントは、MT4がそれなりの規模のサイトCMS化に標準で対応したところにある。ところがそれなり規模のCMSをそれなり数のアカウントで運用するとなると、商用の場合MTはライセンスフィがネックとなる。ではMTOSをと選定範囲を広げ始めると、WordPressでもいいかとなってくるし、面倒だからLAMPに帰ろうとなる。MTカスタマイズをやり始めた当初は「これ、MTで実現するためにはどういう手法がある？」と考えがちで、思えば無茶なこともしていた。手段に固執するのは下策だ。ツールに対してはフラットに是々非々であたれる距離感を保とうそうしようと再確認。

○私はたぶん、この手の分野の会社を経営している者としては、決定的に古いタイプの人間なんだと内省気味に考える。ネブラスカ。それにしてもどうにもIT分野の人々と致命的に話が合わない。価値観が異なる。ノリがちがう。冗談が通じない。共通言語を探すのに疲れてしまう。クリエイティブコモンズが嫌いだ。訂正、大嫌いだ。ところが、私がどこかへ出かけていって誰かと会って話をする場合、その多くはIT方面の人々だったりする。だから誰とも話ができなくなる。どこへも行けなくなる。なぜこのような場違いな業界にいるのだろうと考えちゃいけないことを考えはじめてしまう。会社で壁に向かってブツブツつぶやくしか身の置き場がなくなっている私をスタッフが遠目に生温かく見ていますよ。しかし、それで正解だという確信がある。墓標に何と刻んで欲しいか考える。「CMS普及に努めた」。ぜんぜん嬉しくない。「Appleに貢いだ」。いやなにかがちがう。「クリエイティブコモンズが嫌いだった」。どうでもいい。「凡事徹底にあこがれていた」。このへん。ITで世界を変えるというのは、表層的な見かた。昔から在る良いもの、たとえば「こんにちは」であったり「ありがとう」であったり「ごめんね」であったり「愛してる」であったり「またね」であったり「ラララ♪」であったり「？」「！」であったり「どさ」「ゆさ」であったりを走らせるのがITの本懐だ。走らせかたや組み合わせだけ云々してもしょうがない。その最新型の器になにを入れるのかと問われて「それはユーザー次第」と答えている我々IT業界のでたらめさ加減を自覚できているあいだは、私は大丈夫だ。当社は正常。

○というわけで、今日も生き延びた。しんとと、しんとと。

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＜石川＠アイタス＞